私は高校生のころ、ニキビに悩まされていました。もともと皮脂の分泌が多い体質、顔中がテカテカしていたのが原因でした。
特に、高校3年の夏休みのころは大学受験もあり、ストレスも多く、ニキビができるとさらにストレスがたまり、悪循環に陥っていました。
額の真ん中に赤くて大きなニキビができて、家族に「まるで不潔になったブッダ」とからかわれたときは割と傷ついたものです。
下手に潰して膿を出そうとすれば、一時的に気は済むものの、痛いしムズムズするし、更にぶつぶつが広がっていくしでろくなことがありませんでした。
ついついおでこに手を当てて撫でる回数も増え、「あーみるさん!授業を聞いていますか?」と注意されたことをきっかけに「おのれニキビめ…」とニキビに恨みを抱きました。
皮膚科を受診したところ、下手に薬をつけないほうがいいと言われ、石鹸でよく洗って余分な皮脂や雑菌を落とすようにと言われました。
江戸っ子口調の男の先生で、「年頃だから嫌だろうが、前髪でニキビ隠すなよ!隠そうとするとでこがもっとぶつぶつできるからな!!」と勢いよく言われたのを覚えています。
早速ドラッグストアで探してみたけど、どれがどれだか全くわからない。第一薬用石鹸は結構高い。
そもそも、普段メイクの意味も分からないようなズボラな女子高生は石鹸なんてみんな同じじゃないか、なんて思っていたものです。
がっしがっしとボディソープで身体も顔も一緒くたに洗っていたら尚更肌が荒れ、更に江戸っ子先生には怒られました。
しかし、近くの温泉に行ったとき、デカデカとニキビ用竹炭石鹸!とポップのある真っ黒な石鹸が目に入りました。
脱衣所掃除のおばちゃんにも勧められ、興味本位もあって買ってみたところ、その名の通り、ニキビケアに効果的な成分が配合されているものだったみたい。
顔をとても優しく優しく洗うことを知ったのもこのころです。おかげで毎日の洗顔でニキビと言う名の赤いぽっちができにくくなりました。
さっぱりすることでべったべたな皮脂や肌のテカリも改善されされ、ニキビができる原因の一つであるストレスも、石鹸洗顔で肌がキレイになることで、少し軽減されたように感じます。
受験で根詰めて皮脂分泌ででろでろになるより一度さっぱりしたほうがいいのだと改めて感じました。
私の場合、ホルモンバランスが崩れると、ニキビができやすくなるとお医者に言われましたが、石鹸洗顔をすることで、ある程度はニキビの発生を予防することができています。
もちろん、石鹸洗顔だけで完璧に肌トラブルを解消することはできませんでした。食生活やストレスの管理も重要で、ただでさえ疎かにしがちのバランスの良い食事や運動などのストレス解消も取り入れなければいけません。
「野菜食え、野菜!スナックなんて食うなよ!?」とお医者に言われ、泣く泣くかっぱえびせんとじゃがりこにお別れを告げたものです。
ストレスの他に、生理中にもニキビができやすい体質でもあるので、生理のホルモンバランスが起こりやすい時期は特に気を付けていました。
2週間もすれば、憎いニキビも鳴りを潜め、割とデリカシーのない家族にも「おっ!?ニキビ無くなったん!?」って驚かれたのがスカッとしました。
ニキビを気にする時間も少なくなっていったので、より長く勉強にも集中できたように思います。
江戸っ子先生には「石鹸洗顔を正しくやっていたからだな、よく続けたな」と褒められたときは、一種の達成感すらありました。
ニキビの厄介さと石鹸の力を正直侮っていた分もあって、ニキビケアの必要性に気付くのが年齢の割に遅れてしまいましたが、社会人となった今では、最優先で石鹸洗顔をするようになっています。